近年、私立大学においては年内の総合型選抜、学校推薦型選抜の志願者が増加を続けており、前回の2022年度入試では私立大学の入学定員の約55%がこれらの選抜方式で入学をしています。国公立大学を目指す受験生にとっての併願私立大学の第一条件は、年明けの一般選抜での受け入れ枠を大きく確保しているかどうかです。

共通テストの成績を活用できる「共通テスト利用方式」や「共通テスト併用方式」が実施されているかどうかは、効率の良い併願プランの重要なポイントとなります。中には、国公立大学受験者向けに利用科目などを工夫している大学もあります。

大学進学の目的は自分が学びたい学問を究めることであり、併願受験だからといって妥協はできません。私立大学の中にも国公立大学並みの研究実績を持つ大学はあり、学部情報などが分かりやすく発信されているサイトなども用意されているので大学情報は事前に確認してみましょう。

私立大学では独自のキャリアサポートが多彩です。実就職率、社会からの評価、在学生の満足度などは本命大学と比較して確認しておきましょう。

全国各地に試験場を設置している私立大学もあります。併願受験だからこそ、受験時の移動の負担は避け、近くの試験場で受験できる大学を調べましょう。

返還不要の給付型奨学金制度を設けている私立大学もあります。中には受験前に支給対象かどうかがわかる奨学金もあり、こうした制度は国公立大学と併願する受験生には非常に有益です。